03-管理職の役割・使命と能力要件

管理職になる前に優秀であった社員が、管理職となった時に、その経験が邪魔をする場合の代表例は、いわゆる自分の成功体験を基にマネジメントをする場合です。

管理職の仕事は、組織の目的・目標の達成にむけて、業務と人をマネジメントすることです。

まずは、業務のマネジメントについてですが、管理職になる前の仕事と比較して、一般的には業務の範囲も大きく広がりますし、自らの裁量の範囲も大きく拡大します。

管理職は、能力要件として、よりマクロ的な視点を持ち内外の環境を踏まえた判断力や決断力などが求められます。

したがって、これまで視野、判断や決断の基軸とは、全く違ったものが必要になる場合も多いのです。

一方、人のマネジメントについてですが、人や組織を動かして成果を上げていくのが理想です。しかし、人(部下)はそれぞれ思考・感情・行動特性・バックグランド・持ち味・年齢などが異なります。これらを踏まえて適切な関わり方をしないと、組織や上司の指示を理解・納得して人は動いてはくれません。また、将来の組織を委ねる自律的な人材を育成することにはつながりません。

成功体験が強い方は、自分の考え方ややり方がベスト(ベター)であると考えがちのことが多いのです。

以下は、自分の成功体験を基にマネジメントする方の典型的な例です。

  • 部下の話をよく聞かない
  • 自分の考え方・やり方を押しつける
  • 上から目線で指示をする など

 
これでは部下は、表面上は納得したかに見えても、実は全然納得しておらず、その行動も表面的なものに留まり、高いパフォーマンスを期待することはできません。

管理職は、能力要件として、より高いコミュニケーション力などが求められるのです。

つまり、マネジメントはそれまでの仕事とは、全く別の仕事であり、そのスキルや考え方が必要なのです。

これまでの成功体験だけでは通用しない場合も多いのです。かえって、その経験が弊害になる場合もあるのです。